罪と罰 

 

       

 

17年前、俺は罪を犯した。

 

罪を犯さなかったのが、俺の罪。

 

彼女を護るために。

自分を護るために。

俺は罪を犯さなければならなかったのに。

 

彼女には、逢えない。

それが、俺の罰。

 

決してとけない呪縛。

とけてはいけない呪い。

 

だって、俺には彼女を愛する資格がないのだから。

 

 

その資格があるのは、お前だけなのに。

どうしてお前は会わない?

どうして彼女に触れない?

 

彼女を、忘れてしまったのか?

他の女を愛してしまったのか?

 

そんなはずはない。

俺にはわかる。

 

彼女を忘れたフリをしても、他の女を愛してしまったとしても。

お前の心が、魂が、きっと叫ぶと思うから。

 

“ユウキ”

 

あきれるくらい、何度でも。

繰り返し、繰り返し呼び続ける。

その愛しい名を。

 

 

俺は、彼女に逢うことは出来ない。

 

罪を犯さなかったから。

彼女を愛する資格がないから。

 

逢ってしまったら、バランスが崩れてしまうだろう。

この、成長し過ぎた彼女への想いが、どめどなく溢れてしまう。

 

愛してはいけないのに。

 

 

決して自らとけない呪縛。

といてしまってはいけない呪い。

 

といてはいけない。

彼女にあってはいけない。

 

自分でも痛いくらい、わかっていたのに。