恋文

 

 

 

[件名]柴田です

[本文]初めてのメールで緊張してます。真山さん、潜入捜査はどうですか?

真山さんが携帯電話を持ってくれて嬉しいです。

弐係って電波届くんですね。地下三階なのに。これから調書読みます。

真山さんがいなくても、刑事魂で捜査頑張りますので、真山さんも頑張って下さいね。

 

 

[件名]Re:柴田です

[本文]仕事中にメール送ってくるな。

 

 

[件名]柴田です。

[本文]さっきはすみませんでした。もう仕事終りましたか?

私はまだ弐係で調書読んでます。なかなか難しい事件で、時間がかかりそうです。

今日は泊まることになりそうですが、昨夜お風呂に入ったから一日くらいいいですよね?

明日も頑張って下さい。おやすみなさい。

 

[件名]Re:柴田です。

[本文]風呂は毎日入れ。おやすみ。

 

 

[件名]おはようございます

[本文]今日はちょっと気になることがあるので、八王子に行ってきます。

近藤さんは昨日から金太郎さんの捜査を手伝っているし、真山さんと彩さんは潜入捜査中なので、ちょっと一人で行ってきます。

今日も潜入捜査頑張って下さい。では、行ってきます。

 

 

[件名]ありがとうございました。

[本文]さっきは仕事中なのに、電話してしまってすみませんでした。

どうして八王子に行こうとして、群馬県に来てしまったか未だ原因は不明です。

でも、草津温泉はいいお湯でしたよ。今度は真山さんと一緒に来たいです。

 

[件名]Re:ありがとうございました。

[本文]原因はお前の方向音痴。自覚しろ、馬鹿。

 

 

[件名]

[本文]営団丸の内線・霞ヶ関駅→四谷。中央線に乗り換えて八王子まで行け。

 

[件名]たどり着けました!!

[本文]無事に八王子にたどり着けました。真山さんのお陰です。これから聞き込みに行ってきます。

 

 

[件名]

[本文]留守電聞いた。今どこ?

 

[件名]Re

[本文]わかりません。どこかの公園です。

 

[件名]ReRe

[本文]そこから動くなよ

 

[件名]ReReRe

[本文]すみません。

 

[件名]ReReReRe

[本文]馬鹿

 

 

 

「お前、どうしてこんなところにいるの?遠すぎ」

「・・・真山さぁ〜ん」

「泣くな。自業自得なの!」

「・・・すみません・・・潜入捜査のほうは?」

「早退。『妹が風邪ひきまして』」

「・・・妹、ですか?」

「そう。まさか『頭の臭い上司が捜査中迷子になりました』・・・って言えないでしょ?」

「・・・すみません」

「馬鹿」

 

「・・・ふふ」

「何だよ、俺怒ってるんですけど?」

「やっぱり、メールより直接聞いたほうがいいですね。真山さんの『馬鹿』」

「・・・馬鹿」

「・・・ふふ。もう一回お願いします」

「ばーか。ばかばかばかばか柴田」

「えへへ」

「・・・ホントに馬鹿」