決め台詞
「真山さん、犯人わかっちゃったんですけど〜」 いつものように、弐係で柴田が呟いた。
それを見ていた真山が、机にひじをつきながらつまらなそうに呟いた。 「・・・なんかさぁ、マンネリ?」 「え?」 驚いた柴田から思わず声が漏れる。
「マンネリって・・・?」 「あー、あれやろ?倦怠期?」 傍観していた彩が楽しそうに突っ込む。 「・・・酷い、真山さん・・・私に飽きたんですか?」 柴田は彩の言葉を真に受けて涙目だ。 「あー、そうかもねー。・・・ってかさ、もうちょっと捻りないの?」 「捻り、ですか?」 「わかった!コスプレとかソフトSMとか、そういうこと?」 彩がまた余計に突っ込む。 「ソフトSMって・・・柔らかいんですか?」 柴田もよくわからないボケをする。 突っ込むのが面倒になった真山が呆れた顔をした。
「じゃなくってさ、言い方だよ、言い方」 「言い方?」 「そ。いっつも馬鹿の一つ覚えみたいにおんなじこと言いやがって」 「・・・だめですか?」 「だめって言うかさ、飽きた」 「飽きたって・・・アンタ・・・」 「なーなー、変えない?言い方」 「え・・・?」 「変えようよ。ね?・・・面白い言い方考えついたら、犯人捕まえに一緒に行ってやるよ」 「ホントですか!?」 「うん。頑張って考えてみ?」 「・・・真山さん、上手いこと柴田操作してんなー・・・」
こうして、真山の気まぐれで、「第一回、チキチキ柴田の決め台詞を決めよう大会」が始まった。
「・・・犯人わかってもうたんですけど!!」 「それ京大。ね?」 「・・・下手な関西弁聞くと、背中痒ーなるわ」
「おまえらのことはまるっとどこまでもお見通しだ!!」 「・・・局違うじゃん」 「じゃあ、真山さんが『兄ィ!』って言うねんな?」 「俺石原かよ。阿部ちゃんじゃなくって?」 「あ!またはズラ?ぴったりじゃん」 「撃つよ?乱射するよ?」
「犯人はこの中にいる!」 「あー、懐かしいねぇ」 「それって金太郎もぱくっとったやん」 「うっわ、お前思考回路京大と一緒?やだねー」 「・・・違うの考えます・・・」 「やっぱ嫌なんや。金太郎と一緒は」
「ウチのカミさんがねぇ・・・」 「土井垣さんや!」 「・・・違うって、コロンボ。ってかさ、お前女じゃん。カミさんじゃなくって、旦那様じゃないの?」 「・・・ああ、それが真山さんね」 「お前そんなに死にたい?」
「んふふ〜。えぇ〜、犯人はあなたですね〜」 「何?誰?」 「あれじゃない?古畑」 「さすがやなぁ、以心伝心?」 「・・・柴田、次行け」
「愛なんてぇ〜、いらねぇよ〜。あこ〜」 「似てねぇよ。馬鹿」 「森本レオ?」 「木戸、お前も馬鹿」
「・・・もう、思いつかないんですけど」 「何?もうリタイヤ?発想が貧困なんだよ、お前」 「じゃあ、真山さん手本見せたりぃや」 「・・・え?俺?」 「お願いします〜」 「・・・・・」 「・・・・・」 「真山さん?」 「おーい?・・・なんも考えてへんかったんか?」
「あー、なんだ柴田」 「はい?何でしょう真山さん」 「あれでいいんじゃない?あれ」
「・・・『犯人わかっちゃったんですけど』?」 「そうそうれ。うーん、やっぱいいね。それでこそ柴田ってカンジするよ。なぁ、木戸?」 「・・・結局思いつかへんだけやん」
「じゃあ、真山さん張り切って捜査行きましょうー!!おー!!」 「は?誰が行くって言った?」 「・・・え?おっしゃったじゃないですかー。ねぇ、彩さん?」 「こういうところ、そっくり夫婦やな」
「ねー、まやまさぁ〜ん。そ・う・さ、行きましょうよ〜」 「・・・柴田、峰不二子バージョン」 「え?・・・えっと・・・『捜査行きましょう〜、ルパァン〜』」 「・・・お前、モノマネの才能ゼロだね」 「真山さんは出来るんですか?」 「・・・捜査いこっか?」 「はい!」
「・・・結局、柴田のほうが強いわけ?・・・あほらし」
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