永遠の片思い

 

 

 

例えば、明日口が利けなくなるとして。

俺は、君に伝えたい事を全て伝えているのだろうか?

 

例えば、明日目が見えなくなるとして。

俺は、君の全てを見ることが出来ているのだろうか?

 

例えば、明日耳が聞こえなくなるとして。

俺は、君の言葉を全て聞いているのだろうか?

 

 

君に本当に伝えたい事は、罪の告白かそれとも長年の思慕か。

きっと、そのどちらでもない。

 

ただ一言。

「俺を見つけてくれてありがとう」

 

本当に見たい君の姿は、純白の花嫁姿かそれとも少女のようなその真っ直ぐな瞳か。

きっと、そのどちらでもない。

 

一瞬でいい。

君の心からの笑顔。

 

君に本当に訊きたいことは、俺への気持ちかそれともこれからの君のことか。

きっと、そのどちらでもない。

 

嘘偽りなく。

「生きてて、よかったか?」

 

 

 

俺はとても幸せだったよ。

満たされてはなかったけれど。

君がいた。

きっと、ただそれだけでよかったんだ。

償い切れない罪を犯したし、人にいえないようなことも沢山してしまった。

愛される悦びも、知らないままだったけれど、

君に出逢えた。

君を愛せた。

君が俺の名を呼んでくれて、俺を一瞬でも見ていてくれた。

きっとその瞬間のために俺は生まれたんだ。

 

俺はもういなくなる。

君は俺のために泣いてくれるだろうか?

泣かないでくれ、優希。

俺は幸せだったんだ。

 

ずっと、君を想うよ。

報われないけれど、ずっとずっと。

永遠に。

 

そして君も幸せに。

他の誰かとでもいい。

笑顔で、生きていて欲しい。

 

心から、そう願うよ。

 

そして、死ぬ間際でもいい。

一言、言って欲しい。

「この世に、生まれてきてよかった」と。