Case2:斑目重友X木戸彩 

 

 

 

「あー!斑目!アンタ何食うてんの〜?」

「たい焼きだが?」

「あんたさぁ、男なんやから甘いもの食べるところを滅多に人前でやったらアカン!

・・・これは没収ね」

彩が、斑目が今まさに食べようとしていたたい焼きを奪った。

 

「・・・没収することないだろう」

「アンタ、一応ここでは『クールでドライな斑目さん』で通ってるんやから

そない嬉しそうな顔でたい焼き食べられるの人に見られてみぃよ。

あっというに人気急落よ?」

「・・・別に俺は人気などどうでもいいのだが」

「ダぁメ。エエ女の男ちゅうもんは、常にエエ男じゃなきゃアカンの!」

「それって結局お前の都合のような気がするのだが」

「あぁん?可愛い彼女のお願いがきけへんちゅうの!?」

「・・・わかった。好きにしろ」

「そーそー。エエ男ちゅうのは物分りよくないと、だめなんよね」

彩が満足そうにたい焼きをほおばる。

斑目の目が、うらやましそうにその様子を見ていた。

 

「あー、おいしかった。斑目、お茶入れて、お茶」

「お茶?」

「もう、アンタ気ぃきけへんな〜。たい焼き食べたら口の中が甘くなるやろ?

そしたらお茶欲しくなるに決まってるやん。

アタシがたい焼き食べ終わったころにお茶をはいって淹れてくれるくらいにならんと。

ダメや、あんた。まだまだやな」

「・・・・・・」

どうせ怒られるなら、せめてたい焼きは食べておけばよかったと後悔する斑目であった。